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記念日マーケティングで話題を集める!独自の記念日の制定方法と成功事例

2024年07月16日

記念日マーケティング
目次

世の中には多くの記念日があり、各企業が自社の商品やサービスと相性がいい記念日に合わせて、プロモーション活動を展開しています。こうした「記念日マーケティング」を行うことで話題性を高め、通常はリーチできないターゲットにつながるようになるのです。企業によっては、独自の記念日を制定している場合もあります。今回は記念日マーケティングのメリットや記念日の制定方法、PR事例を紹介します。

記念日マーケティングとは

記念日マーケティングとは

記念日マーケティングとは、既存もしくは独自に制定した記念日を活用して社会的な話題性を高め、高いPR効果を狙うマーケティング手法です。クリスマスやバレンタインデー、ハロウィンなどに合わせた各社の活動は、代表的な記念日マーケティングです。

 

活用する記念日は、必ずしも認知度が高いものである必要はありません。下の図はネオマーケティングが実施した記念日に関する調査結果です。6月にはさまざまな記念日がありますが、「世界音楽の日」や「住宅デー」のように認知度が低い記念日でも、「SNS等で共有したい」「イベントがあれば参加したい」と回答する人が多い結果となっています。たとえ認知度が低くても記念日だと知ってもらうことで、消費者の行動を喚起できる可能性が高まるのです。

独自のモーメント調査

<引用>独自のモーメント調査(ネオマーケティング調べ、6月の結果を一部抜粋)

調査対象:約2700万人のパネルネットワークから抽出した全国の16~50歳男女1,000名

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000368.000003149.html

記念日マーケティングを実施するメリット

記念日マーケティングを実施するメリット

記念日マーケティングには多くのメリットがあります。代表的な3つを紹介します。

社会の空気感を一気に醸成できる

バレンタインデーやクリスマスのように、記念日は大きなビジネスチャンスになり得ます。これは特定のテーマで社会的な空気感を高めることで、「みんなやっているし、自分も」という購買行動が起きやすくなるからです。つまり記念日をうまく活用すれば、社会の空気感を一気に盛り上げて、自社の商品やサービスの販売機会を拡大できるのです。

 

PR(パブリックリレーションズ)において、記念日に代表されるような時宜を捉えた発信は非常に効果的です。これを「モーメント」を捉えるといいます。たとえば雨の日グッズを売りたい場合、捉えるべきモーメントは梅雨入り前の5月末から6月上旬頃でしょう。場合によってはゲリラ豪雨の翌日などもいいかもしれません。モーメントを捉えて雨の日グッズに関連するプレスリリースなどを打てば、話題が集まりやすくなります。

ブランド認知度を高めやすい

記念日は社会的に受け入れられやすく、話題にもなりやすく、更に記憶に定着しやすいテーマです。自社ブランドを絡めてプロモーションすることで、多くの人に深く認知してもらうことが可能になります。

また、定期的に大きな売上を得られるようになる効果もあります。仮に自社商品が特定のモーメントにおける「定番商品」と認識されたらどうでしょうか。モーメントのたびに、大きな売上を獲得できるようになるでしょう。つまり記念日マーケティングは、①自社ブランドとモーメントの紐づけ、②定期的なモーメントの活性化、の2つの役割を担えるのです。

ブランド認知度を高めやすい

記念日マーケティングの特徴の1つが、費用対効果の高さです。本来であれば膨大な広告宣伝費をつぎ込んで獲得する認知を、非常に低コストで得られます。消費者が自らSNS等で拡散したり、いつもは競合している他社が一緒に記念日プロモーションをしたりすることで、拡散力が大きくなるのです。

自社に関連する記念日がない場合、独自の記念日を制定することもできます。詳しくは後述しますが、15万円程度で記念日を登録できます。このコストで大きな認知度を得られるのであれば、投資する価値は十分にあるのではないでしょうか。

記念日の制定方法

記念日は誰でも簡単に制定できます。ここでは独自の記念日を制定する方法を詳しく説明していきます。

1. 日付と名前を決める

自社の商品・サービスと関係性が深い日や、語呂合わせで覚えやすい日などを指定します。「ポッキーの日」のように、自社の商品・サービス名を使うことも可能ですが、これは社会的な知名度がかなり高いものに限られます。社会的知名度がそれほど高くない場合は、「チョコスティックの日」のようなジャンル等で制定するのがおすすめです。

 

ポイントは、売上につながりやすい設定をすることです。たとえば「チョコレートの日」では、ジャンルが大きすぎて「ポッキー」を販促したくても、モーメントは弱いでしょう。日付も重要です。たとえば「アイスバーの日」を定めるとき、日付を真冬にしてしまっては効果的なモーメントが生まれないでしょう。

2. 一般社団法人日本記念日協会で登録する

一般財団法人日本記念日協会が登録をしてくれます。記念日の由来などの説明を記載して申請します。審査があるので、申込書類には社会的意義などもしっかり記入しましょう。費用は15万円です。登録されると登録証が交付されます。交付証の授与式も開催してくれるので、授与式の写真などをマーケティングに活用することも可能です。

 

他の記念日と日付が同じでも登録は可能です。日本記念日協会のHPには登録されたすべての記念日が公開されているので、似通った記念日がないか、チェックしておくとよいでしょう。

 

<参考>

一般財団法人日本記念日協会 公式HP

https://www.kinenbi.gr.jp/mypage/entry

パブリックリレーションズ(PR)事例

パブリックリレーションズ(PR)事例

記念日を定めたら、積極的にPR(パブリックリレーションズ)を行いましょう。ここでは、独自に記念日を制定してPRを行った事例を紹介します。

ホクト株式会社:菌活の日(524日)

キノコ食品のメーカーであるホクトが「菌活の日」を制定した事例です。記念日マーケティングと調査PRを組み合わせることで、話題性と説得力をもったPRを行いました。

 

単純に「キノコの日」とするのではなく、生活習慣の見直しに対するモーメントを捉えて「菌活」という言葉を作り、健康志向からアプローチしました。これにより高いPR効果はもちろん、ホクトの商品を「健康的なもの」とするブランディングにつなげています。

プレスリリースでは菌活に関する消費者アンケート調査の結果も公開して、菌活が社会的に注目を集め、受け入れられていることを客観的立場からアピールしました。

 

<参考>

PRタイムス:~今後求められる「○活」を検証した結果、鍵を握るのは「菌活」だった!~ 524日は菌活の日!さまざまな美容・健康習慣を網羅する理想の「活習慣」こそが「菌活」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000061073.html

全国製麺協同組合連合会:生パスタの日(毎月7日・8日および78日)

全国製麺共同組合連合会が市場拡大を狙って、「生パスタの日」を制定した事例です。多様なクリエイティブを組み合わせることで、更なる効果を狙いました。また、連合会に加入している各社がこの日に合わせてPR活動を一気に展開し、社会的な空気感の醸成を進めています。

生パスタの専用HPを用意し、生パスタの歴史や魅力、美味しく食べられるレシピ紹介をしています。また記念日を年に1回だけでなく毎月で設定しており、継続的なPR活動の起点として活用しています。

 

<参考>

全国製麺共同組合連合会:生パスタ専用HP

https://zenmenren.or.jp/raw_noodle_iroiro/raw_pasta/

樋屋製薬株式会社:夜泣き改善の日(47日)

「夜泣き改善の日」は、樋屋奇応丸(ひや・きおーがん)を製造する樋屋製薬が独自に制定した記念日です。夜泣き改善という共感を得やすいテーマにすることで、多くの企業がマーケティング活動に参加できるようにした事例です。

樋屋製薬は生薬製造に強みをもつメーカーです。「生薬で小児の高ぶった神経を鎮めることで、心と身体のバランスを整えて夜泣きを改善する」という内容を発信することで、生薬のターゲットである小児を育てる母親層の取り込みを図っています。また、「赤ちゃんと両親の健康を守る」というコンセプトの画像を作って著作権フリーで公開し、小児の母親層をターゲットとする企業も巻き込んだPR活動ができるようにしています。

 

<参考>樋屋製薬 公式HP

https://hiyakiogan.co.jp/content/activities/yonaki/

まとめ

記念日マーケティングをうまく活用することで、大きな費用対効果が得られます。単に記念日を制定してPRするだけでなく、調査PR、多様なクリエイティブ、他社と連携しやすい施策の企画などと組み合わせることで、より大きな効果を狙うことも可能です。もし現在のマーケティングの施策に行き詰まりを感じている場合は、活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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https://neo-m.jp/solution/pr/

 

竹内 友香
WRITER
竹内 友香
マーケティングコンサルタントとして、企業のあらゆるマーケティング課題の解決に向けて、企画提案を行う。 生活者の声を理解するマーケティングリサーチを起点に、その分析結果を活かしたマーケティング施策の立案・実行まで、お客様のビジネス成功まで伴走している。
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