マーケのカチスジ マーケティングの事例とノウハウがここに

効果的なPRをしたい方へ!調査結果をクリエイティブに反映して拡散力を高める

作成者: 竹内 友香|Oct 7, 2024 11:00:00 PM

マーケティング担当者にとってPRは重要な施策です。消費者やメディアからの関心を得ることができずに悩んでいる方が多いのではないでしょうか。そういった方には、「調査結果を反映したクリエイティブ制作」がおすすめです。

今回は「メディアや消費者の関心を引くために効果的な情報やストーリーを知りたい」、「リリース掲載数やSNS拡散数を増やすために、新しいプロモーション戦略を見つけたい」という方に向けて、おすすめの理由と成功事例をご紹介します。

調査結果を反映したクリエイティブが効果的な理由

企業が独自に実施した調査結果をプロモーションやPR(パブリックリレーションズ)のクリエイティブに組み込むことで、高い広告効果が期待できます。クリエイティブとは、プロモーションに使われる動画、イラスト、キャッチコピーなどです。リサーチとクリエイティブをうまく連動させることで、メディアで紹介されたり、SNSで拡散されたりしやすくなるため、少ない費用で一気に広く認知されるかもしれません。ここではその理由を4つ説明します。

説得力と信頼性を得られる

データにもとづく客観的な調査結果は、社会にとって有意義な情報とみなされます。根拠にもとづく主張をすることで、読者が抱きやすい「企業の恣意的なメッセージではないか?」というイメージを取り除けるのです。自社が伝えたいメッセージに高い説得力と信頼性を付与できるため、メディアや消費者の心理的ハードルが下がります。

潜在的ニーズを掘り起こす

消費者ニーズには、「当然必要だ」とニーズが顕在化しているものもあれば、「言われてみたら欲しい」というような潜在的ニーズがあります。消費者は自らが抱えている課題に気付いていないことが多いのです。企業としては潜在的なニーズを掘り起こすことで自社商材の販促機会を得ようとしており、広告などのクリエイティブにその役割を担わせます。もし「あなたと同じ悩みを抱えている人がこんなにたくさんいて、解決策を求めています」とデータで示されたらどうでしょうか。自分と同じような課題感を抱く人が多いと知ることで、消費者の背中を押すきっかけとなり行動に移すための心理的障壁を取り払えます。

共感と連帯感を呼び起こす

多くの人の声を調査で束ねあげることで、クリエイティブを見た人たちの共感を引き起こすと同時に、ゆるやかな連帯感を呼び起こすことができます。世界中で“MeToo運動”が拡散したのは、人知れず多くの女性が抱えていた社会に対する課題感を“MeToo”というコピー(クリエイティブ)が掘り起こし、膨大ないいねシェアという形で数値化し、その数字を見た人たちが更に共感と連帯感を強めることで、大きなうねりとなったのです。

パッと見で強力な訴求効果を生む

調査結果を社会に発信するにはさまざまな方法があり、その中でもクリエイティブは最も短い時間で伝えられるツールです。たとえばラッシュアワーの駅看板は、忙しいビジネスマンに一瞬でメッセージを伝える力があります。更にデータにもとづく説得力や信頼性を付与することで効果が更に高まります。

調査結果をクリエイティブに反映した事例

リサーチとクリエイティブを連動させて成功した3つの事例を紹介していきます。それぞれ独自の視点から強力なクリエイティブを制作しており、消費者に強いメッセージを届けました。

FRISK】大人たちへ、時代が変わっていることに気づいていますか?

出典:クラシエ株式会社 公式HP

FRISKブランドを展開するクラシエフーズ社が実施したプロモーション企画です。コロナ禍で甚大な影響を受けたと思われる若者世代を中心にインタビュー調査&大規模調査を実施しました。調査で集めた“モヤモヤの声”をFRISKの商品パッケージを背景に発信することで、暗に“モヤモヤをスッキリさせる”というブランドイメージの浸透を図りました。具体的には、今の社会環境は大人世代よりも若者世代の方が意外にも満足度が高いことを発信しています。若者たちが普段口にしない声を束ねあげて、共感や連帯感を呼び起こすクリエイティブとして発信し、それを見た人たちが更に拡散して大きな効果を発揮しました。

【パンテーン】自由な髪型で内定式に出席したら、内定取り消しになりますか?

 

出典:PRTIMES

  

ヘアケアブランド「パンテーン」を展開するP&Gが実施したプロモーション企画です。こちらの広告クリエイティブは、就活経験者1,000人に実施したアンケート調査で集めた就活生の本音のテキストをありのまま掲載しているため、近づいて実際にコメントを読むことができるモザイクアートを採用しています。本来の自分の髪質や髪色を偽って企業ウケするように変える経験をした人の声を背景に、「自由な髪型で内定式に出席したら、内定取り消しになりますか?」という強力なキャッチコピーとともに打ち出しました。非常に大きな反響があり拡散したと同時に、女性の髪が本来もつ美しさを応援する企業としてのブランディングにも寄与しました。

【ノーベル製菓】俺のミルク

 出典:PR TIMES

 

各種菓子ブランドを展開するノーベル製菓は、ミルクキャンデー「俺のミルク」の味の良さを消費者にアピールする広告クリエイティブを制作しました。全国1,000人を対象としたイメージ調査と、100人に対して「俺のミルク」の商品名を伏せて食べてもらうブラインドテストを行いました。調査の結果、「買ったことがある」と回答した人が8.2%、食べてみて「おいしい」と回答した人が92%でした。この結果を対比して「こう見えて味は優等生」とキャッチコピーを届けました。消費者に対して暗に「食べればおいしさが分かる」というメッセージを投げかけ、販促効果を高めた事例です。

まとめ

リサーチとクリエイティブを両立できる調査設計が必要

 

マーケティングに効果的なクリエイティブを作る上で、調査結果を活用するのも戦略の1つです。そのためには、調査とクリエイティブを一体として考えて企画を練る必要があります。ネオマーケティングでは調査からクリエイティブ制作までを一貫性のある企画のもと、ワンストップで支援しています。新たなPR手段を探したい、既存の手法に限界を感じる、といった方はぜひご相談ください。

調査PRに関連するサービスはコチラ

https://neo-m.jp/solution/pr/