キーワードは思いつくままにピックアップしていくのではなく、しかるべき手順を踏んで選定することが重要です。キーワード選定の具体的な手順を押さえておきましょう。
1. 記事を作成する目的を決める
まずはWebサイトに記事を掲載する根本的な目的を固めましょう。記事作成のゴールを先に明確にした上で、ゴールから逆算してキーワードを選定していくことが大切です。
たとえば、記事を作成する目的が「売上伸長」の場合と、「集客の強化」「採用活動の強化」の場合とでは、それぞれ記事が目指すべき方向性が大きく異なります。自社が達成したい目標は何か、そのためにWebサイトを通じて何を実現したいのかを明確にしておきましょう。
2. ペルソナを設定する
次に、作成した記事を誰に向けて届けたいのかを考えていきます。誰に何を届けるのかを決めるには、具体的な1人を想定することが大切です。具体的なユーザー像を「ペルソナ」といいます。
一例として、「30代男性」というペルソナを掲げたケースを考えてみましょう。同じ30代男性でもライフスタイルや考え方、価値観などは人それぞれです。したがって、年代や性別といった括りでは具体的なペルソナを設定するのは困難といわざるを得ません。ペルソナを特定の1人に絞り込めるよう、氏名や職業、趣味、年収、考え方、価値観、将来の目標といった詳細な人物像を想定しておくことが大切です。
3. ペルソナのニーズに合うキーワードを洗い出す
設定したペルソナがどのような言葉でWebサイトを検索するのかを深く考察し、キーワードを洗い出していきます。より具体的なキーワードの精査は後の工程で行うため、ここでは検索する可能性のあるキーワードを網羅的に洗い出しておくことが大切です。
キーワードを洗い出す際には、競合サイトが上位表示を実現しているキーワードや、それらと組み合わせて検索される傾向のあるキーワードもピックアップしていくとよいでしょう。
4. 検索ボリュームのリサーチ
キーワードを一通り洗い出したら、それらのキーワードが実際にどのくらい検索されているかを調べていきます。このとき指標となるのが「検索ボリューム」です。検索ボリュームとは、過去に検索サイトで検索された回数のことを指します。実際に検索されているキーワードであれば、ユーザーニーズに合致している可能性が高いでしょう。
検索ボリュームが大きいキーワードほど、競合が多く上位表示の難易度が高い傾向があります。反対に、検索ボリュームがあまりにも小さいキーワードは、そもそもニーズがないと考えられるため除外するのが得策です。
5. メインのキーワードを決める
検索ボリュームのリサーチ結果を元に、メインのキーワードを決定しましょう。キーワードは検索ボリュームに応じて「ビッグキーワード」「ミドルキーワード」「ロングテールキーワード」に分けられます。それぞれのキーワードの特徴は下表の通りです。
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ビッグキーワード
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ミドルキーワード
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ロングテールキーワード
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検索ボリューム
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大
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中
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小
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検索ニーズの明確さ
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△〜×
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△
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〇
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上位表示の難易度
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高
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中
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低
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コンバージョン率
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低
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中
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高
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競合サイトの数と強さも考慮して、どのグループに属するキーワードをメインにするかを決定します。強力な競合サイトが数多く存在する場合には、あえてミドル〜ロングテールキーワードを選び、記事数を増やしてPV(ページビュー)を増加させていくのも1つの考え方です。
6. キーワードをグループ分けする
メインのキーワードに付随するサブキーワードを、目的別にグループ分けしていきましょう。認知拡大のためのキーワードやリード創出のためのキーワードといったように、各キーワードを使う目的ごとに分けていくのがポイントです。
たとえばクラウド会計ソフトを契約してもらうことが記事作成のゴールだとすれば、「会計ソフト」と関連性の高いキーワードほどリード創出に寄与すると考えられます。一方で、ユーザーの中にはクラウド会計ソフトの必要性をまだ明確に認識していない人もいるはずです。よって、「経理 効率化」や「仕訳 基本」といったキーワードを併用することで、認知拡大につなげる必要があります。
7. キーワードに優先順位をつける
グループ分けしたキーワードに優先順位をつけ、重点的に記事作成を進めるキーワードを絞り込んでいきましょう。優先順位をつける際には、検索ボリュームや競合の多さ、コンバージョンへのつながりやすさ、自社の優位性を発揮できる領域かどうかといった点を加味し、総合的に判断する必要があります。
8. KPIを設定する
グループごとにキーワードへの優先順位づけが完了したら、各グループのKPIを設定します。一般的に、認知拡大のためのキーワードはPVやシェア数などをKPIに設定し、リード創出のためのキーワードは遷移率やスクロール率などをKPIに設定するのが得策でしょう。KPIを設定することにより、キーワードグループごとに効果検証が可能な状態にしておくことが大切です。
SEOに効果的なキーワードの決め方・選び方のポイント
キーワードを選定する際に意識しておきたいポイントを紹介します。SEOの効果を高めるには、次の3点を実践していくことが大切です。
読者の検索意図(インテント)を深掘りする