AIを活用した高精度な肌測定と顧客データ管理をタブレット1つで実現。「HADABON Pro」の開発ストーリーと未来の化粧品産業への展望

AquaAge株式会社（本社：愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1-3 JRゲートタワー27階 2702号室、代表：包娜仁）は、「感性を見える化、データから価値最適化」をビジョンに、AIを用いて人間の感性を可視化し、製品開発やサービス改善への活用、さらにユーザー体験の向上を目指しサービス提供をしています。2024年1月に、AI顔画像解析による高精度な肌測定をタブレットで簡単に行えるサービスHADABON Proをリリースしました。

このストーリーでは、このHADABON Proが生まれたきっかけや開発秘話、今後の展望などをお伝えします。

HADABON Proについて(https://www.hadabon.jp/)

消費者目線の課題発見が、HADABONシリーズ誕生のきっかけに

紆余曲折を経て積み上げてきた創業までのキャリア

創業者の包は昔から「いつか起業したい」と強く思っていましたが、まずは企業というものを知るために大学卒業後は就職を選びました。その就職先でたまたま日本に出向する機会があったのが、来日のきっかけです。組み込み系のソフトウェア開発を行いながら、中小企業で働くためのベースとマネジメントまでを一通り経験しました。その中で、包が今一度自分のエンジニアリングスキルを高めるために大学院を受験しました。最終的に起業を目指すのであればほかの分野を学ぶ道もありましたが、やはり自分自身の強みとして活かせるのは、エンジニアリングだという思いがあったからです。それにテックベンチャーであれば10年、20年先もスケールできるだろうという見込みもあったため、さらなる技術スキルの向上を図りました。名古屋大学大学院情報学研究科に合格した後、幸運にもデータサイエンスを基軸にした起業支援を行っている実世界データ循環リーディングプログラム（RWDC）に採択され、起業活動をスタートしました。

RWDCに採択された時の集合写真(創業者の包2列左から3人目)

RWDCに採択された時の集合写真（創業者の包：２列左から3人目）

創業者の経験や興味のあることから見えた課題

わざわざ苦労して起業をせずとも、どこかの企業に就職するのももちろん人生の選択肢の一つだったとは思います。しかし実際のところ、包は子育てしながらエンジニアとして働くことに大きなハンデを感じていました。まだまだこうした状況の中で自分のやりたいことをやるなら、起業するしかない。大学院での経験によって、起業への思いが一層強くなったのです。起業してから最初の3年ほどは、主に自動運転系のシステム開発に関わる業務を手掛けました。自動運転のシミュレーション環境の構築や、実験のためのデータアノテーション業務などです。

　　ここからビューティーテック企業へと舵を切ろうと決意したのは、30代を迎えた頃です。今後の事業展開を考えたときに、ふと「自分はスキンケアが好きだ」と思い至りました。もっと理解を深めてみようと大手化粧品メーカーのビューティーアドバイザー研修を受け、改めて気付いたのがスキンケアに関する課題です。スキンケアは多くの方が当たり前のように行っているにもかかわらず、実はどんなケアをすればいいのか明確にはわかっていないし、肌悩みを抱えている消費者も非常に多い。しかも、自分以外にこの課題を根本的に解決しようとしている人には、出会ったことがありませんでした。自分たちなら、スキンケアに関する「客観的なデータを元に、消費者に寄り添った」ITソリューションを提供できるのではないか。そう思い、ビューティーテック分野へ進出すると決めました。

HADABONアプリ画面

マーケティング依存の消費者行動を打破したい。自分にあったスキンケア商品選択を実現するために

IT出身の創業者が、博士課程在学中に美容業界における新たな挑戦を求めて、ある大手化粧品メーカーでビューティーアドバイザーの研修を受ける機会を得ました。この研修を通じて、創業者は衝撃的な現実に直面します。それは、多くの消費者が自分たちが日々使用しているスキンケア製品の真の価値や効果について、ほとんど理解していないという事実でした。

　　この違和感は、スキンケア製品の選択が主にCMや雑誌の推薦に依存している現状に対する疑問から生まれました。創業者は、消費者が製品を選ぶ際に真の価値を理解し、自分の肌に合った選択ができるようにする新しい方法の必要性を強く感じました。この瞬間が、スキンケアの本質を伝え、消費者に真の価値を提供するための新しいプロダクト開発へのきっかけとなりました。大学院で習得した最先端IT技術を活用し、化粧品産業の事業者様が直面する課題に革新的な解決策を提供するために、HADABONアプリが開発されました。スキンケア製品の選択における消費者の迷いや、製品の真の効果を理解せずに購入する行動に対する問題意識から、ITの力を活用してこの分野に革命を起こせると確信しました。

化粧品産業に特化した、より高精度な肌測定・顧客データ管理が可能なSaaS「HADABON Pro」を開発

日本はアメリカ、中国に次いで世界3位の化粧品大国であり、市場規模が非常に大きいです。化粧品産業においては、自社で企画・生産した商品が実際に求められているユーザーに届けられること、そしてその効果を定量的かつ科学的に確認できる仕組みの構築が求められています。このような仕組みが実現すれば、消費者は化粧品に対する理解を深め、より納得感を持つことができるようになります。これにより、大量生産・大量消費のサイクルを打破し、サステナブルな消費を促進することが可能になります。

この問題意識に対応するため、創業者は自らのITスキルと美容業界での豊富な経験を融合させ、消費者が自分の肌に最適なスキンケア製品を見つけることができるよう支援するプラットフォーム、「HADABONシリーズ」を開発しました。HADABONシリーズは、最先端の技術を活用して肌画像の測定を行い、個々の肌の状態に合わせた製品推奨を通じて、スキンケアのパーソナライズを実現します。このビジョンを実現するために、HADABONシステムを開発しました。

HADABON Web・アプリは、消費者が「いつでも」「どこでも」「スマホだけ」で肌診断を行い、最適な製品を購入できるサービスです。
一方、HADABON Proは、高精度な肌測定／顧客データ管理(CRM)／ Webアプリを提供することで、顧客との新しいコミュニケーションを構築し、生産性を向上させるプラットフォームです。

HADABON Proの利用イメージ

HADABON Pro導入のメリット

顧客体験の向上により、美容業界全体の成長と課題解決に貢献したい

HADABON Proの開発は、消費者が自分の肌質や悩みに真に合ったスキンケア製品を簡単に選べるようにすることで、美容業界における顧客体験の質を根本から変革することを目指しています。この革新的なアプローチにより、化粧品産業の事業者様が直面している在庫過多、顧客のニーズ不一致、リピート購入率の低下といった現代の挑戦に対応し、顧客満足度を高めることでビジネスの成長と持続可能性を促進します。HADABON Proの登場は、スキンケアのパーソナライズとデータ駆動型の意思決定を組み合わせることで、消費者一人ひとりに最適なケアを提供し、それぞれの美しさを最大限に引き出すことができる新しい時代の始まりを告げます。

　　私たちは、HADABON Proを通じて、化粧品産業の事業者様が提供する製品やサービスの価値を最大化し、エンドユーザーに対する深い理解と満足を実現することで、業界全体の成長を支えることを強く信じています。具体的には、HADABON Proは、顧客の肌質や悩みに基づいた製品推薦、効果的なスキンケアルーチンの提案、そして使用後の肌の変化を追跡する機能を提供します。これにより、事業者様は顧客のニーズに応える製品開発、マーケティング戦略の最適化、顧客ロイヤルティの向上を実現できます。未来に向けて、HADABON Proは事業者様と共に、顧客体験の向上とビジネスの持続可能な発展を追求し続けることで、美容業界全体の成長と課題解決に貢献します。

ユーズケース

化粧品産業の未来を共につくるパートナーの皆様へ、HADABON Pro の魅力を体感しませんか？

HADABONシステムを通じて、エステサロンのオーナー様、化粧品メーカー、販売店の皆様を含む美容業界のプロフェッショナルの方々が、お客様一人ひとりに合わせたよりパーソナライズされたサービスを提供する機会を得られるよう、私たちはサポートさせていただきたいと思っています。スキンケアの効果を数字と客観的な指標で可視化し、ユーザーに本当に価値のあるスキンケアを提供できるよう、データに基づくアプローチを目指しております。この取り組みが、美容業界における顧客体験の質の向上に寄与し、持続可能なビジネスモデルの構築に少しでも貢献できれば幸いです。

もし、このような取り組みにご興味をお持ちいただけるなら、ぜひ私たちと一緒に化粧品産業の未来を形作る旅に出ませんか？HADABON Proを通じて、お客様の満足度を高め、皆様のビジネスに新たな価値をもたらすことができればと思います。ご関心をお持ちいただけたら、どうぞお気軽に私たちにご連絡ください。共に学び、成長し、美の新たな章を築き上げていきましょう。