経営層から総務・経理・人事部門に対する後押しが起点となって、バックオフィス業務の改革に取り組む企業は多いです。何らかのきっかけで経営層がバックオフィス業務の生産性向上に資するサービスを知り、バックオフィス部門に「このようなサービスの導入を検討できないか」と検討指示を出すのです。経営層にアプローチすることで、トップダウンで総務・経理・人事部門にアプローチできるかもしれません。
セミナー・ワークショップなどのイベント開催
セミナーやワークショップなどイベントを開催し、情報交換の場として人を集めてリードを獲得する方法があります
総務・経理・人事部門は、同業他社のような競合先であっても意見交換しやすい特徴があります。つまり、セミナーやイベントで行われる懇親会や情報交換会に参加しやすいのです。
たとえば経費精算のクラウド型ソリューションを提供するSAP コンカーは、定期的に同業者を集めたワークショップイベントを開催しており、参考になるかもしれません。
参考:地銀DXの最前線~地域金融機関に求められる役割と地方創生~
展示会
展示会は、効率的に総務・経理・人事部門の担当者のリードを獲得できる方法です。
たとえば、「総務・人事・経理Week」という展示会があります。東京や大阪・名古屋などで毎年開催されており、各部門の担当者や、DX・IT担当者、経営幹部が訪れます。他にも「バックオフィスDXPO」もあります。
参考:総務・人事・経理Week、バックオフィスDXPO
チャネルを絞った広告
総務・経理・人事の業務設計に対して、影響力がある人の目に触れやすい広告を打つ方法があります。
たとえばタクシー広告があります。座席の目の前に広告用タブレットがあり、総務・経理・人事関連のサービスを紹介していることが多いです。広告をよく見てみると、実は経営者向けにリスクヘッジや業務効率化による生産性向上、社員のやる気アップなどを訴求する内容になっており、総務・経理・人事だけでなく経営者向けの広告だということがわかります。つまり、タクシー広告は経営者がそれを見て、経理・総務・人事に検討指示するカスタマージャーニーを想定しているのです。
主要なタクシー広告配信メディアとして、GROWTHやTokyo Primeが挙げられます。
参考:GROWTH、Tokyo Prime
Web広告の掲載
特定のキーワードを狙ったWeb広告も有効な方法です。目を引く広告だけでなく、ランディングページなどを作り、抱える課題に対する解決策や成功事例など、情報量は多い方が安心されやすくなります。
SNS広告も一部は有効です。ユーザーの興味・関心などから、自社の商品やサービスに関する意思決定者に近いであろう人をターゲティングできます。
オウンドメディアでの情報発信
総務・経理・人事関連のサービスに限らず、企業における選定プロセスの半分はWebなどによる事前のリサーチで終わっているといわれています。そこで重要になるのがWebにおける情報量の豊富さです。知らないところで機会損失をしないために、ブログやコラムなどのオウンドメディアで自社商品・サービスの優位性をしっかり発信していきましょう。
専門情報誌への広告掲載
担当者がよく見る専門情報誌に広告を掲載して、問い合わせなどのリードを獲得する方法があります。総務・経理・人事関連の情報誌は多く、読者層や読者数などをよく確認し、自社にあったものを選びましょう。
たとえば「企業実務」や「Manegy」はバックオフィス業務全般で幅広いテーマを扱っている専門情報誌です。人事専門では「Human Capital Online」「HR NOTE」「日本人材ニュース」などがあります。
参考:企業実務、Manegy、Human Capital Online、HR NOTE、日本人材ニュース
マッチング・コミュニティサイトでの掲載
総務・経理・人事の実務担当者やサービス提供事業者が集まるオンラインのコミュニティサイトがあります。コミュニティサイトでは各事業者がセミナーを開催して参加者を募集したり、ホワイトペーパーを集めたりするページがあります。そこで商品やサービスの情報を発信することで担当者にアプローチすることが可能です。
たとえば、総務・経理・人事の幅広いテーマを扱っている「総務の森」や「オフィスのミカタ」、「労務SEARCH」があります。人事部門向けでは「HRプロ」「日本の人事部」、総務部門向けでは「月間総務」などがあります。
参考:総務の森、オフィスのミカタ、労務SEARCH、HRプロ、日本の人事部、月間総務
販売代理店の募集
自社の商品・サービスを扱ってくれる販売代理店を探すのも選択肢の一つです。固有の販路を持っている販売代理店であれば、短期間で多くの契約を獲得できる可能性があります。
販売代理店との契約は、契約獲得ごとに都度報酬を支払うモデルもあれば、契約が続く限り継続的な報酬を支払うものもあります。自社に合った契約方法を模索しましょう。
販売代理店を活用して総務・経理・人事向けサービスを展開している例は多いです。たとえば従業員情報の一元管理を行う人事向けアプリケーションを提供する「ヒトマワリ」、経理向けアプリケーションの「バクラク」などがあります。
参考:ヒトマワリ、バクラク
DM(ダイレクトメール)の発信
ダイレクトメールも有効な方法です。営業部門や技術部門など、バックオフィス以外の部署をターゲットにする場合は、目的の部署に届く前に処分されてしまうことが多いです。しかしターゲットが総務・経理・人事部門であれば、高い確率で担当者の手元に届きます。また総務、経理、人事部門はおよそすべての会社に設置されている部署なので、DMを送付しやすい特徴があります。